2006.08.04 好き好き大好き超愛してる(舞城王太郎) <<23:01
![]() | 「 好き好き大好き超愛してる。」(舞城 王太郎) 中編2編を収めた中編集。 読者として:表題作好き好き〜の構成は、読んでいくうちに分かってくる形式。「恋愛」を中心に、広義の「愛」についてショートショートを継ぎ合わせて1本の中編となっています。 相変わらずの言葉と語彙の精度。頭の良さって、分かりにくいことを平易な言葉で誰にでも分かるように説明できる力だと思います。そういう意味で舞城王太郎はすごく頭がいいし、根本に優しさと真面目さをもっているから素直に感動できる話を書く作家。 主人公がラノベ作家で、小説に対する考えを自問自答・或いは不治の病の恋人の兄弟たちとのやりとりの中で述べる場面があり、興味深く読みました。そのまますべてが舞城王太郎自身の姿勢ではないだろうけれど、抽象的な表現(村上春樹のような)をしている作品の読み方がやっと分かったかも。 装丁:表紙がドピンクで「超愛」と「。」の部分に至ってはラメ。相変わらずぶっ飛んでるなー(笑)カバーを外すと、表紙は銀の地にやはりドピンクの★がちりばめてあります。チョコかガムの包み紙みたいな。かわいいです。ただやっぱり男の人は手に取り辛いようで、ブログやブクログのレビューでも「書店で見つけたときちょっとためらった」って書いてる方を何人も見かけました(笑 覆面作家で経歴の分からない人ですが、装丁にかなりこだわって口も出してるような造りだし、映像にも造詣が深いようだし、たぶん子供の頃から落書きが趣味だったような絵心のある人だと思うんですよね。広告代理店にでも居たんだろうか。実際にイラストや絵コンテを描いてプレゼンしたりしてますが、絵心ってそういう直接的な意味じゃなく、映像記憶型だったり、文章を書く時もシーンのイメージが先行するタイプに見えますね。 |
2006.07.28 阿修羅ガール <<23:02
![]() | 「阿修羅ガール」(舞城 王太郎) 読み終わった本をブクログにつけているのだけど、ブクログに登録されてるレビューで評価が完全に二分していました。私は読了した時に、いつもより暴力表現も少ないし、ぶっとんだ奇人変人変態世界も控えめなので一般受けするんじゃないかと感じたから意外でした。でもそういえばデビューはメフィスト賞からだし、この本が三島由紀夫賞を取るまでは読者がミステリ好きに偏っていたのなら、そこから拡大した一般読者(?)の中には受け付けない人が居ても当然なのかも。 ストーリーは現代っ子の女子高生の口語一人称で綴られるし、いきなり好きでもない同級生とやっちゃって後悔してる場面から始まるし、冒頭から主人公がバカで仕方なく見えて拒否反応が出てしまうのかもしれない。文体が肌に合わないと読み通すのは辛いと思う。はまったら一気に読めるんですけど。「減るもんじゃねーだろとか言われたのでとりあえずやってみたらちゃんと減った。私の自尊心。/返せ。」と始まります。私はこの一文がめっちゃ気に入ったので一気読みでした。 舞城王太郎の本は、阿修羅ガールに依らず学生の内に読んだ方がいい気がします。お子様向けとか言うんじゃなく、青春真っ直中の主人公の目線で書かれるので、青臭さが鼻についたり懐かしくなってると乗り辛いと思う。 |
学校に行った帰りに新宿の紀伊国屋によって「摩天楼の怪人」(島田荘司)買ってきました。ハードカバー自分で買ったのなんていつ振りだろう。いや初めてか? 今1/4ほど読んだところ。まだまだこれからです。明日中に読み終えられると良いなと思いつつ、でもツタヤにも図書館にも行くつもりなのでどうなるかな〜。夏休み万歳イエーイ。
あっ でも就職セミナーのカレンダーとか、帰省用の新幹線とか調べとかないとな。
2006.07.17 暗闇の中で子供/舞城王太郎 <<00:02
![]() | 「暗闇の中で子供―The Childish Darkness」(舞城 王太郎) かなりパラノイアック。デビュー作「煙か土か食い物」の続編(とも言える)で、奈津川家サーガ2作目。 今回の主人公は三郎。煙〜の事件の後、自分の位置や価値を見いだせないままぶらついていた三郎は、煙〜の事件を模倣していると思われる美少女に行き遭う。四郎に相談し、少女の目的を追求し始める。 本作も暴力表現とエグい死体弄りは健在。スピード感が落ちたって意見もあるけど私はあまり感じなかった。それよりも、読み終わったとき一番に気になったのは、どこからが三郎の妄想だったんだろう?ということ。表現も内容もきっついのでなかなか再読に踏み切れないんだけど、細かに照らし合わせれば分かることは多いはず。 |
休みが続いてるので昼夜逆転まっしぐらです。ヤヴァイよ。作業も進んでないし。課題用に用意した紙が(半ば予想していたこととは言え)インクを吸ってくれなくて閉口しています。困った。インクさえ吸着してくれれば相当格好良く仕上がるのになあ…!
2006.06.30 夏だー <<00:03
日差しはそう強くないのに、湿度が高くって空気はすっかり夏ですね。
今日は「熊の場所」(舞城王太郎)を読了。
![]() | 「熊の場所」(舞城 王太郎) 「熊の場所」「バット男」「ピコーン!」の3編からなる中編集。 そして、村上春樹チルドレンといわれるのがよく分かる本。 どれもすごく良いんだけど、一番好きなのは表題作かなあ。 まだ煙〜と世界は〜とこれの三冊しか読んでいないけど、舞城王太郎は《恐怖》を根元的なテーマにしてる作家なんだろうか。生きることの大前提として「誰かに侵されるかもしれないという怯え」を据えているように見える。と言うか、そう仮定してこの先の本を読んでみようと思っている。 とにかく、舞城は自分で買おう。そうしよう。 |
2006.06.04 昨日に引き続き <<23:21
だらだら読書の日。
「煙か土か食い物」(舞城王太郎)、「イン・ザ・プール」(奥田英朗)を読了。
どっちもとても良かった!! 胸を張ってお勧めできます。
特に舞城王太郎。期待してなかったのも良かったのかも知れないけど(笑)、久しぶりに読了後いいもの読んだなーと思った。
ミステリではありません。ジャンルが何とは言えない。事件が起こり、被害者の家族である奈津川四郎が主人公で探偵役でもあり、犯人を見つけるために動くんだけど、主眼は事件の解明ではなく奈津川家の家族愛について、かな。
特に前半は読点と改行がほとんど無く、主人公の一人称主観なのにどんな人物か分かりにくいので、そこで引っかかると辛い。つまり逆にツボにはまれば一気読みの本である、ということ。語彙についても、中学生の文章みたいだという人も居るようだけど私は中学生にこれは書けないと思う。語呂やリズムのセンスがすごくいいし、かなり狙ってそれを作っている。
テンションが上がると出てくる下品な英語のスラングも良い感じ(笑
ストーリーの締めが主人公のカタルシスで、しっかり落とすもの落としてからああ良かったね、人心地ついたねって終われる。
最近読んでる本格ミステリでは、探偵に入れ込んで読むのに、カタルシスを迎えるのは事件の当事者や事件そのもので、探偵が溜め込んだストレスや闇はどうなるんだろうと考えていたところだったから余計に正当派の主人公カタルシス落ちに感動したのかも知れない。



